お恥ずかしながら先週22日の試写会で、30歳を前にして初めて『スタートレック』シリーズを見させてもらった。自分は生粋のスポーツ&歴史好き。それだけに普段からほとんど映画を見ることはなかったので、色々と考えさせられる良い機会だった。以下は“トレッキー”としての切り口ではなく、映画好きではない人間の戯れ言だと思ってくれれば幸いである。
端的にストーリーを紹介すると、カークとスポックの友情ストーリーだ。主人公はカークだが、スポックを中心に物語りは動いていく。未来と過去、パラレルワールドを経ながら、今、自分が生きている世界で最善の行動を採ろうとするカーク。一時は追放の憂き目に遭いつつも、友の助けを借りて復帰。地球を守るため、愛する人々を救うため、亡き父の仇を討つため、カークやエンタープライズは巨悪に立ち向かっていく。
おぉ、なんかそれなりの紹介文が書けたような気がするぞ。まぁ、いいか(笑)
A氏とまず話したのは、カーク不在のままストーリーに入ったことだった。父の活躍を見せないことには始まらないストーリーだけに、どこでそれを見せるかがカギとなっていたはずだが、それを一番最初にもっていたのは新鮮だった。小説などでは稀にあるのだが、A氏も私もスポーツを仕事としているため、そんな展開で書く必要があまりない。コラムなどを書くときも、まず主人公を登場させるのが基本だからだ。
ここからは私個人の感想。
はじめに、CGが非常にわざとらしい。細かな動きでCGであることがすぐに分かる(それ以前の場合も多い)ものが多く、特に序盤では興ざめすることがしばしば。たぶん、これは他の映画でも同じだろう。むしろ、この作品はマシなのかもしれない。
ストーリー展開はなんともアメリカ人的なお決まりパターンで、伏線がしっかりと用意されたなかで進んでいく。一時追放された後の展開も、なんとなく予想できたのではなかろうか。これまでのスタートレックで時空間移動が可能だったのかは分からないが、なんとも出来すぎだ。日本の漫画編集部にこの脚本(マンガ)を持ち込んだら、おそらく通らないと思うが……、ここら辺は120分ほどに物語を凝縮しなければならない映画ゆえ、仕方がないのかもしれない。
この作品の面白さは、人間味のあるストーリーというよりも、『スタートレックの逸話』的なものにあるのではないか。A氏が仰っていた「スタートレックを見たことがない人でも楽しめる」という言葉も真理だと思うが、満足度では「スタートレックをコアに見てきた人」でないと物足りないものと思われる。パンフには「世界中で絶賛」的なコメントが踊っていたが、さてどうだろうか。



